2006年8月21日(月) 中標津~網走
雨音で目が覚めた。「あぁ、雨か」と思ってテントから出ると、地面やテントは濡れていない。?と上を見上げると、深い森の中なので、木々の葉が雨を遮っていることに気が付く。こんなこと始めてだなと北海道の大自然に感動した。出発の準備終えて、管理棟に料金を払いに行くと、料金は210円と書かれた看板と貯金箱が置いてあるだけで、そこに居たのは管理人?のリスだった・・・。
←管理人さん?手に持ってかじっているのはヒマワリの種。
気を取り直して出発。まずはすぐ近くの「開陽台」だ。ここも有名スポットで北海道ならではの大パノラマが拝める・・・ハズだが、案の定というかお約束というか。雨男全開のせいで霧雨が降っていて視界が開けない。
←天気が良ければ地球が丸く見える開陽台。
←天気が良ければ大パノラマが・・・見えるはず。
←展望台下のキャンプサイト。サイトは空いているが、駐輪スペースが満車。
天気の回復を願いながら次はすぐ近くの北19号へ。ここも有名な場所で、よくガイドブックなどの表紙を飾るアップダウンのある真っ直ぐな道だ。
←見事なまでのストレート。見える範囲の最後が上りになっているので、そのまま空へ上って行けるように映る。
中標津の*ホクレンで給油して、海沿いを羅臼方面へ走る。そのまま知床峠に入ると、一気に晴天が広がった。北海道に来て初めての晴天だ。ついつい嬉しくなってペースも上がる。
←羅臼岳(別名:知床富士)知床パーキングにて。
峠を下って知床自然センターに入る。今回の旅の第二目的である「カムイワッカ湯の滝」へ行くためだ。昔は湯の滝までのダートを走って行けたらしいが、今は落石防止工事のため通年で通行止めとなっている。しかし夏季期間だけはここから出ている専用シャトルバスにのって訪れることができる。往復1180円の切符を買ってバスを待つ間に沢登りの準備をする。なぜかというと、カムイワッカ湯の滝とは、人の手がまったく入っていない川の滝壷がそのまま温泉と言う、秘湯中の秘湯なのだ。そして、バス停から滝壷までは沢登りで行かなければならない。
沢登りは危ないので素足禁止。知床自然センターにて「スベランソックス」という滑り止めが付いたソックスを800円位で売っていたが、僕は防水シューズだったのでそのまま川へ突入した。昔、ここを訪れた事のある知人の話では、滝は「一の滝」から「四の滝」まで計4つあって、道中は大体片道30分位の沢登りだと聞いていた。こりゃ結構大変だなと意気込んでは見たものの、ここ数年は落石の危険があるので「一の滝」までしか行けないとの事だった。
←バスに揺られること約50分。やっと到着。
←この川の中を登って行くのです。温水なので冷たくはありません。
←途中こんな所も登ります。もちろん手すりなんてありません。
←「一の滝」まで到着。ってここで終わり!?
登り始めて約3分、「一の滝」の看板が見えた。そしてやはりこの先は係員が見張っていて進むことができない。仕方なく「一の滝」に入ろうとするが滝壷が小さくて一度に3人ほどしか入れない。先客が入浴中だったので、こりゃ無理だなと判断しすぐに川を下る。登りはスイスイだったが下りは怖い。何度か滑りそうになりながらも無事バス停まで戻れた。
シャトルバスで知床自然センターまで戻り、知床を後にする。カムイワッカの湯に入らなかった分時間が空いたので、摩周湖に行ってみることにした。摩周湖は「霧の摩周湖」と言われるほど霧がよく出ていて、逆に「晴れた摩周湖を見ると出世や結婚が出来ない」というジンクスがあるほどの湖だ。知床方面からなので先に裏摩周展望台を訪れる。
←裏摩周展望台。あんまり霧は濃くない。
←湖の上にポツリとある「カムイシュ島」が見えた!
続いて表側に回るが、こっちは本当に霧が濃くてほとんど見えない。第一、第三展望台と回っては見るものの、視界が全然開けない。正直バイクに乗っていて危機感を感じるほどの濃霧だった。さすが霧の摩周湖!
摩周湖を後にして、屈斜路湖方面に走っていると、突然硫黄のにおいに襲われる。?と思って振り返ると、山から蒸気が上がっていた。オモシロそうなのでUターンして行って見ると、その名も「硫黄山」と、そのまんまだった。
←名前のまんまの「硫黄山」。
←すごい硫黄のにおいです。
この吹き上がる熱い蒸気を利用して、ゆでたまごを作って売っていた。美味い商売だなと思ったが実際にたまごも美味かった。
そろそろ夕暮れなので本日の宿泊地を網走のキャンプ場と定めてひたすら走る。途中道に突然現れた鹿を轢きそうになったり、コンビニで夕食を買出ししたりして、結局キャンプ場に着いたのは夜10時ぐらいになってしまった。暗闇の中、テントを張って横になる。今日は朝以外ずっと晴れていて、初めてメッシュジャケットが活躍した日となった。
Vol.7へつづく
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走行距離 約370キロ
余談・・・道内の楽しみ方♪
道内に「ホクレン」というライダーに人気のガソリンスタンドがあります。このホクレン、他のスタンドと違うのは、給油すると夏季期間中は旗(フラッグ)がもらえる事。道内を走った事がある人ならわかると思いますが、ライダーは皆、この旗をなびかせながら走っています。旗の数が増えるとそれだけ旅レベルUP!?
ちなみに僕が訪れていた2006年は色が4色。それぞれ道北、道東、道南で配られる色が分かれていました。残りの赤は道内のHONDAショップにて配っていたようですが、お世話になる機会がありませんでした。
地域や店舗によっては旗も限定モデルがあり、デザインが違ったりオリジナルスタンプが押してあったりします。
中でも面白かったのは、写真のグローブ。グーグルマップの中にも記載してありますが、二店舗で協力しあっていて、給油+100円以上の募金をすると、片側だけグローブをプレゼントされます。そりゃ必然的にペアを組む為に、もう片方の店舗へ行って給油しちゃいますよね!
ちなみに今年はポイントに応じて地図を配ってるようですよ~。詳しくはホクレンのHPをチェックして下さい。